
高粱
中国の穀物、もろこしが通用する。白酒の原料でもある。写真のように丈の長い作物で人は埋まってしまう。馬賊が高粱畑に逃げ込めば、まんまと逃げ失せた。ゲリラ活動にはもってこいの背景で、軍は鉄道沿線から決められた間隔を高粱の栽培を禁じた。満鉄を反日ゲリラから守るためであった。
映画「紅高粱」という映画を見た。女優コン・リーのデビュー作として有名だが、「菊豆」「紅夢」など立て続けにヒットし、中国の代表する女優さんとして不動の位置は認めるところ。
紅いコーリャンにみるコーリャンの長い作物が、畑に風を通さず暑苦しさが増す。汗ばんだ彼女の肌から中国の匂いがスクリーンから漂うようで、ここからフアンとなった。
再度、中国を訪ねたときに驚いた。あれほど続くコーリャン畑が消えうせていた。どこまで走っても、コーリャン畑はこの目で見ることはなかった。
中国に着いたら一度は食べてみようと考えていた。日本人は米ばかりでコーリャンは食べなかった。米が日本人に出回るように、中国人には米を食べることを禁じたという。真偽は分からないが、なんという傲慢さか。
敗戦後は一年間、米の姿を見なかった。明けても暮れてもコーリャン食、それも最低の品のアクで鍋の色が変わるほどの最低の品が常食であり、引き揚げ船に乗れば麦飯が出るそうだと聞かされ、麦飯ってどんな飯?というくらいに米を見事に忘れた。
ガイドさんにコーリャンが食べたい!とリクエストしたら有りませんと、代わりに黄色い輝くようなアワのおかゆを出してくれた。中国がこんなに変わったんだと考えさせられるよい題材だった。